父の記憶         
 ◆◇父のこと◇◆

 私が父と一緒に暮らしたのは、小学校の高学年までで、その後父は 単身で関東のある建設会社に勤務していました。

 それから20年以上、父は年に2〜3回の帰省で、5年ほど前(1996年)にやっと仕事をやめて長崎に戻ってきたのです。

 家族と離れた生活の寂しさは想像もつきませんが、そのせいかお酒とタバコの量は半端ではありませんでした。思春期には、そんな父を疎ましく思ったこともありましたが、成人するにつれ、父の立場が理解できるようになりました。   
   
 「都会は暮らすところじゃない」といっていた父は、長崎の外海というドロ神父で有名なカトリックの多い地域の生まれでした。本人も敬虔なクリスチャンで感謝の祈りを欠かしたことはありませんでした。

 今は、父と母と3人で暮らした時間の少なかったことだけが心のこりです。