◆◇ 父の俳句 ◇◆

特別学問をしたわけでもなく、文才もない父ですが、たぶん何かをのこしておきたかったのでしょう。私達の前では気丈に振舞っていた父の心の声を聞いてください。なお、括弧がきも父のメモです。


 □ がんだよと 云われたショックが ひたはしる        (告知) 
 □ なに事も ケイケンツンデ 身に残る             (初めての病気のショック)      
 □ 恵まれて 台風それる わが入院   
 □ 姉妹の 愛のキヅナに 頭下げ  
 □ 雨晴れて うれしさまして 庭に立ち             (大学病院退院にて) 
 □ 人の世に お礼の気持ち 涙でる               (大勢のお見舞いの人たち)
 □ 小さくて 丈夫なからだ 親ゆずり
 □ 今日もまた かみさん顔見せ いそいそと
 □ 病みてみて 初に数へる 我が年月
 □ もう一度 働く楽しさ 夢に見て
 □ すこやかに 丸々ふとる わらべ来る
 □ 梅雨明けて せみのなく声 はれやかに
 □ 良くなれと 祈る気持ちの 点滴だ
 □ 快復の 希望を胸に 待つ家族                (だからがんばらなくちゃ)   
 □ 目に涙 心配そうな かおふたつ

どれがどの時期に書いたものか、今となってはもうわかりません。
でも、震える手で書いたことは確かで、後半のものと思われるものは、文字がよく読み取れない状態でした。
それぞれに思い当たる場面はありますが、あえて解説は避けさせていただきました。